オーナーシェフ
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オーナーシェフ

開業から丸9年。念願でもあった都会のオアシス「出湯の街“箱根”」に、
オーベルジュ フォンテーヌ・ブロー仙石亭をオープンいたします。
ヒノキの香りに包まれて仙石原の白湯につかり、伝統のフレンチに舌鼓を打つ。
そんな極上の癒しをお届けします。

時代も人も常に変化を続けますが、おいしい食事と楽しい会話が
幸せの入り口であることは、今後も変わらないでしょう。

 

都会のレストランで「食べる」という至福を味わえるだろうか?
そんな疑問が、私を開業の地「山中湖」へと向かわせました。

都会では、「ストレス」という衣を脱ぎきれぬまま、
食事をしてカフェでお茶をする。それは「東京」も「パリ」も同じで、
奇抜な取り合わせやビックリする盛り付けなど「和み」「安らぎ」
反対の料理があふれています。

少し郊外まで足を伸ばし、本来の自分に戻る時間が必要ではないか?
でなければ「和み」や「安らぎ」という『癒し』まで到達しないのではないか?
そこで感じる「なつかしさ」や「尊さ」など、
見過ごしてしまいそうなシャイな部分こそ「食べる」という至福でしょう。

動物界で「食べる」という行為は、ナイーブな瞬間であるがために、
また戦闘的にもなる瞬間でもあります。
人間は、その瞬間を他人と会話を楽しむまでに高めることができました。
そのルールやマナーは文化そのものです。

オシャレをして出かけたり、大切な人と一緒に食卓を囲んだりすることは、
文化の発達した人々にとって至福の時。
この時間は最も大切にしなければならない時間のひとつです。

20数年前、フランス人シェフが日本でのフェアーなどでよく来日していました。
彼らはもともと極東の東洋文化に神秘を感じていましたし、
斬新に見える美意識を自国に持ち込み、
巧みに日本文化を取り入れ表現し始めました。

日本の文化には、旬欄豪華な時代もある一方で、
俳句や茶道などで言われる精神、
「侘」「寂」「間」など『アンバランスによるバランスのとり方』があります。
シンメトリーしかない西洋の表現の中に、彼らによってこの日本の文化が
逆輸入され、今では普通に用いられるようになってきました。

「もったいない」を形に表し、文化にまで作り上げた
日本は改めて素敵な国だと思います。
私の半生は、まさにフランス料理を通して過ごしてきたものです。

「ハーフの外国人が日本文化を勉強している」そんな感じのする今日この頃、
ヨーロッパに端を発する文化を通して日本人の素敵さを表現する、
そんな料理を作っていこうと思います。

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